映画「空飛ぶタイヤ」感想/見る人の絶望具合で評価が変わりそう

池井戸潤初の映画化作品「空飛ぶタイヤ」

原作は池井戸潤の同名小説。

タイヤ脱落事故と大手自動車メーカーのリコール隠しをテーマにした作品。事故を起こした運送会社の社長である主人公が、自社の無実を証明すべく巨大企業の闇に挑む経済小説であり、2002年に発生した三菱自動車製大型トラックの脱輪による死傷事故、三菱自動車によるリコール隠し事件などを物語の下敷きとしている。本作の前にも経済をテーマにした作品を発表してきた池井戸潤だが、「まともに経済小説を書こうと思って書いたのは、これがはじめて」とのこと。2009年には、WOWOWの連続ドラマW枠でテレビドラマ化された。(Wikipediaより引用)

長瀬智也が主演で運送会社の社長・赤松を演じている。僕にとって長瀬智也といえば「泣くな、はらちゃん」であり、熱くて感動的な演技をするイメージ。かっこいいし好き。ツタヤで面白い新作ないかなぁと探していて、予告編を見て面白そうだったのと長瀬智也パワーによってレンタルした。

感動して、自分を変えるきっかけになるものがあればなぁ〜、という期待をしつつ視聴。

映画としての完成度はめっちゃ高い

映画「空飛ぶタイヤ」は話の構成はよく出来てて見応えあったし、ストーリーは面白かったし、最後は「良いドラマを見終わったあと」みたいな爽快な気分だった。

特に序盤の30分、赤松運送が追い込まれていく部分はほんとに面白かった。「保身のためなら長い付き合いの相手でも容赦なく蹴っ飛ばす」という世の中の黒さがたまらなく恐ろしく感じたし、良い意味でリアルでぐいぐい引き込まれた。

最初は敵側と思われていたディーン・フジオカがそっちはそっちでいろいろあって最終的に長瀬智也と一緒に悪を倒す、というラストは気持ちよくて、エンドロールの良い天気(青空)にも納得。サザンの曲も嫌いじゃない。

視聴後の「いやぁ、いい映画見たわぁ〜」感はじゅうぶんで、とても満足できた。

あれ、思いのほか心に刺さってない

でも感想記事を書こうと思って下準備を始めたら、メモが埋まっていかない。

見終わったときはたしかに面白かったと感じた。しかし振り返ってみると案外学びや気づきは得られていない。

心に刺さった名言とか、憧れ(今の自分を変えてこうなりたい!)的なものが、僕には無かったんですよね。「面白さ」と「印象に残ること」って一致しないんですね。

「空飛ぶタイヤ」は中小企業が大きな悪に立ち向かう話だけど、もしかすると自分がそんなに悪い職場環境で働いたことがないから感情移入が薄かったかもしれない。

過去に何かの理不尽で泣き寝入りした経験があれば違っただろうか。

絶望したことがある人ほど勇気がもらえる作品

映画「空飛ぶタイヤ」は、映画としての完成度はとても高くてストーリーも面白い。きっと誰が見ても見応えを感じて満足することができるはず。

でも、この映画から強いメッセージを受け取れる人は見た人全員ではなさそう。長瀬智也演じる赤松の姿や言葉が、より深く刺さる人と、そうじゃない人がいると思う。

この映画が名作になる瞬間は、自分がとても大きな理不尽や巨悪に打ちのめされて、立ち向かう元気も勇気もなくなってしまったとき。そんなときにこの映画を見たら、きっとその人にとっての名作に化けるはず。

自分ではどうにもできない何かに強く絶望した経験がある人ほど、立ち向かう勇気がもらえる作品。気になる人はぜひ見てみてほしい。

僕もそういう状況になったら改めて見返してみたいと思う。

いや、あんまりそんな絶望、したくないけどね。笑

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