【感想】オイコノミア「マンガとアニメ 熱〜い現場の経済学」内容まとめ

公開日:2017/05/22最終更新日:2017/08/07

今回のオイコノミア、マンガとアニメということで興味があったので見てみました。現場の現実が過酷だった・・・。

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番組内容

クラウドファンディング

収録場所のマンガサロンはクラウドファンディングによって誕生したそうです。

クラウドファンディングとは・・・不特定多数の人がインターネットを通じてお金を出し合い資金が必要な人やプロジェクトを支援する仕組み

ゲストは西野亮廣氏。西野氏も絵本をクラウドファンディングで作ってましたね。そのきっかけは、「そもそもなんで絵本は1人で作ることになっているのか?」という疑問だったよう。

西野氏の意見→市場が小さいため少人数で作らざるを得ないからではないか。だったら自分がお金を調達してしまおう。

インターネットの進歩によって不特定多数のどこにいるかわからない人から金銭の支援を受けられる時代になりました。

クラウドファンディングで資金を集めると制作側もサボれない。また、共犯者作りの要素があり(出資者はお金を出しているから宣伝もしてくれる)、作り手を増やすという発想ができるようになったのも良い点だ、と又吉氏と西野氏。たしかに納得。

アニメ制作現場の現実

杉並区にある一軒家にロケにきた又吉氏、そこは新人アニメーター寮でした。

アニメーター・・・主にアニメのキャラクターを書く仕事

築47年の古い一軒家で新人アニメーター5人が共同生活、又吉氏もびっくりの生活環境(悪い意味)

新人アニメーター(動画)は1枚の単価がだいたい200円。新人ですごく書ける人でも月に300枚書くのは大変で、それでも月収6万。調査によるとアニメーターの1日の平均労働時間は約11時間。その中でも新人アニメーター(20代前半)の平均年収は111万円。

ものすごい過酷。

「最近のアニメは情報量が多く1枚で5時間くらいかかることもある。それで200円って何してるんだろう、と思うこともある」(新人アニメーター談)

今の制作現場の仕組みでは賃金を上げる余裕はない。だったら仕組みを変える必要があります。

作業の細分化とカイゼン

質の高い作品作りと労働環境の改善を両立させる会社→社長は製造業からアニメーション制作へ転職。製造業の「カイゼン」をアニメーション制作の現場に取り入れたようです。

カイゼン・・・効率の向上などを目的に行われる見直し活動。経営陣主導ではなく現場の作業員が中心となって知恵を出し合う

社長はアニメーション制作の作業を細分化し、作業ごとにチームを作り完全分業した。スケジュール管理や効率化専門のチームも作った。(ちなみに完全分業は日本のアニメーション会社では珍しいらしい)

完全分業の狙い:それぞれのチームが専門性を極める→作業内容の改善→効率が上がる→生産性が上がる

例えば10ある作業のうちの1から3は毎回同じことをしているのなら、ツールを作れば1から3を一発で出来るようになる(効率化)→効率化を繰り返していけばもともと10あった作業が3くらいで終わるようになる。

製造業の考えを取り入れるとき、「クリエイティブは自由にやるものだ」という反対の声もあったが、ビジネスとして継続させていくためには効率化は必要であるし、実際に生産性が上がって利益も出るようになって、クリエイティビティーも上がった→効率化とクリエイティブは両立する。

その話を聞いた西野氏も、絵本を分業でやると言った時一番出た声が「作家性が薄まる」という声だったが、結局色を塗る作業をプロフェッショナルにお願いしたら自分でやるよりも自分のイメージ通りの仕上がりになった→分業によって結果的にクリエイティビティーは上がってるんじゃないか、という意見でした。

経営学者アダム・スミスの語る分業のメリット

  • 作業の特化による労働者の技術向上
  • 作業と作業の移行時間の節約
  • 効率性を高める機械の発明

ただし分業のデメリットもあり、それは単純作業の繰り返しになる→働きがいがなくなること

その対策として社長は、

  • ひとつの作業を極めるまでのチャレンジをしてもらう
  • 自分の作業がその作品のためにどれだけ役に立っているかを知らしめることでワクワク感をなくさないようにする

に気を配っているそうです。

外部性

アニメ業界がもうかるとアニメ業界と関係のない産業ももうかる、とすれば国の補助金などは期待できるのかという話。

外部性(正の外部性)・・・ある企業(人)の行いが他の企業(人)の満足度や所得に直接的な金銭取引を介さずプラスの影響を及ぼすこと

例として、

  • 組みひも(君の名は。に出た重要アイテム)
  • 聖地巡礼

参考に岐阜県への経済効果は、

  • 「君の名は。」観光客数→約75万人
  • 「君の名は。」「聲の形」「ルドルフとイッパイアッテナ」合計経済効果→約253億円

アニメ産業の衰退によって貿易や観光業にも影響があるならばアニメ産業の成長を止めないように税金を使ってアニメーターの待遇を改善する、という考え方もあるかもしれない。

ただしアニメーション業界に税金を投入するのはアニメーターが貧しいから助けるわけではない、外部性があるものには税金を使ってもいいんじゃないか、というのが経済学の考え方だそうです。

フリーミアム

収録場所のマンガサロンではどの作品も3巻までしか置かず、その先は書店で購入してほしいそうです。ここにフリーミアムという経済学が働いているようです。

フリーミアム・・・基本的なサービスや製品は無料で提供しさらに高度な機能や継続を希望する場合などに課金する仕組み

例えば、

  • 無料の試供品→購入
  • 基本性能は無料→課金

などがあります。西野氏の絵本の無料公開もフリーミアムになり、時間もお金もない主婦層をターゲットに売上を伸ばすために無料にしたよう。(実際売れた)

「ブラックジャックによろしく」も二次使用を完全フリーにしたことで続編や他の作品が売れロイヤリティーが6倍になったらしい。

感想

アニメーターは過酷だ、とは聞いていたがアニメーター寮での暮らし、そして1枚200円という単価は本当に厳しいなぁと思いました。どれだけ好きでも仕事としてやるんだからお金はもらいたいし、限界はあるだろうし。つらいなー。

その一方でアニメーション制作の現場に製造業のカイゼンを持ち込んだ社長のように新しい改革をしている人もいる。

社長の話は元製造業の僕としても面白く、よく考えたなぁ、発想の勝利だなぁと思った。ていうか分業がアニメーション制作の現場にあまりない考え方だということを初めて知った。

僕も9年間製造業に引きこもっていたし製造業の常識をどこか別の場所で生かせないだろうか、というのは余談になりますが。

今後もアニメ産業に日本が少しでも頼っていくのなら労働環境は良くなるべきだし、社長や西野氏も言っていた反対意見を持つ人ともよく話し合っての発展を願いたいです。なんとなく古いやり方へのプライドみたいなものを持ちたい気持ちもわかるので。でも変化も大切だと思うし。

クラウドファンディングは今までにない新しい働き方ができる希望の星だよね。アイデアさえあれば実現させられる夢もあるし、みんなで作ったっていう達成感とか喜びとか憧れる。当然、実現した暁にはしっかり返していかなきゃならないし何の考えなしにやれるものではないと思うけれど。

フリーミアムについては、ネットビジネスの「与えて与えまくる」という考え方に近い(というか同じ?)ものがあってとってもためになりました。一部無料にしてもそれ以上もうけが出ればいいんだもんね。

戦略、考えなきゃなー。(とこれも余談ですね)

オイコノミア、たまに見るとすんげー役立つ内容だったり関心することばっかりで面白いんでオススメです。

以上、小山田でした。よろしければ他の記事もオススメです。

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